最後の日への信仰に関連し、永劫の来世の行き先の1つである地獄の様子を簡潔に描写していきます。
التفاصيل
地獄の様子 ● 地獄とは:アッラーが来世において、不信仰者と偽信者、及び(信仰者の内の)罪深い者たちのために創られた懲罰のための世界です。 ● ここではアッラーの思し召しと共に、破滅の世界である地獄と、そこで繰り広げられる様々な種類の懲罰について見て行きます。そしてそれらの様子を窺い知ることで、私たちの心には地獄の恐怖とそれを回避したいという意識が呼び起こされるでしょう。天国の獲得と地獄からの救いは、イーマーン[1]と諸々の善行と義務行為、及びシルク[2]と種々の罪を回避することによって達成されます。アッラーに天国の獲得と、地獄からの救いを乞いましょう。そして地獄についての話もやはり、聖クルアーンと真正なハディースをもって説明していきます。 ● 地獄のよく知られた諸名称: 地獄はその本質は1つでありながら、その属性は数あまたです。そしてそのよく知られた名称には、以下のようなものがあります: 1-地獄:至高のアッラーは仰られました:-そしてアッラーとその使徒に逆らい、かれ(アッラー)が定められた(法の)境界線を越える者は、(アッラーが)彼を地獄に入れよう。彼はそこに永遠に留まり、そこでは屈辱的な懲罰が繰り広げられるのだ。,(クルアーン4:14) 2-業火:至高のアッラーは仰られました:-実にアッラーは偽信者たちと不信仰者たちを皆、業火の中に集めよう。,(クルアーン4:140) 3-烈火:至高のアッラーは仰られました:-そして不信仰に陥り、われら(アッラーのこと)のみしるしを嘘とする者たちは、(地獄の)烈火の住人である。,(クルアーン5:10) 4-燃え盛る炎:至高のアッラーは仰られました:-実にアッラーは不信仰者たちをそのご慈悲から遠ざけられ、彼らに燃え盛る炎を用意された。,(クルアーン33:64) 5-灼熱の大火:至高のアッラーは仰られました:-その日彼らは真っ逆様に地獄に引きずり落とされ、こう言われる:「大火の灼熱を味わうのだ。」,(クルアーン54:48) 6-全てを焼き尽くす炎:至高のアッラーは仰られました:-いや、決してそうではない。彼らは全てを焼き尽くす炎の中に投げ入れられよう。そして全てを焼き尽くす炎とは何か?燃え上がるアッラーの炎である。,(クルアーン104:3-6) 7-燃え立つ炎:至高のアッラーは仰られました:-いや、決してそうではない。それこそは顔と手足の皮膚を焼け焦がす、燃え立つ炎である。(それは現世において真理から)背き去った者たちを呼ぶ。,(クルアーン7:15-17) 8-破滅の世界:至高のアッラーはこう仰られました:-あなたはアッラーの恩恵を不信仰でもって返し、その民を破滅の世界へと追いやった者たちを見たか?彼らが行き着く先は(地獄の)業火である。その留まり所の何と忌まわしいことか。,(クルアーン14:28-29) ● 地獄の場所: 1-至高のアッラーは仰られました:-いや、決してそうではない。実に放埓な者たちの帳簿は、7層目の地の下を転がる岩石の中にある。,(クルアーン83:7) 2-アブー・フライラ(彼にアッラーのご満悦あれ)によると、アッラーの使徒(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)は言いました:「・・・一方不信仰者はその魂を引き抜かれると、天使はそれを携えて大地の門へと赴く。そして大地の門番は言う:“この(魂の)ように臭い匂いは他にない。大地の最下層にまで届かんばかりだ。”」(アル=ハーキムとイブン・ヒッバーンの伝承[3]) ● 永遠の地獄の民: 不信仰者とシルク[4]の徒、及び偽信者は永遠に地獄の中にあります。しかし信仰者の内で罪深かった者は偉大かつ荘厳なるアッラーの思し召しのもとにあり、かれがそうお望みになればお赦しになりますが、そう望まれればその罪に応じた罰を下されます。 1-至高のアッラーはこう仰られました:-アッラーは男女の偽信者と不信仰者たちに、地獄の業火を約束された。彼らはそこに永遠に留まるが、それ(業火)だけで彼ら(を罰する)には十分なのである。アッラーは彼らをそのご慈悲から遠ざけられる。そして彼らには途切れることのない懲罰があるのだ。,(クルアーン9:68) 2-至高のアッラーはこう仰られました:-実にアッラーはシルクをお赦しにはなられないが、それ以外のことであればお望みの者をお赦しになられる。そしてアッラーに対してシルクを犯す者は、この上ない罪を犯しているのだ。,(クルアーン4:48) ● 地獄の民の顔: 1-至高のアッラーはこう仰られました:-そして審判の日、あなたはアッラーに対して嘘を語っていた者たちの顔が黒ずんでいるのを見るであろう。(真理に対して)倣岸な者たちの住まいは、地獄の業火以外の何ものでもないのだ。,(クルアーン39:60) 2-至高のアッラーはこう仰られました:-そしてその日、(彼ら不信仰者たちの)顔は埃まみれである。(屈辱による)黒い汚れにまみれている。彼らこそは不信仰に陥り、真理を嘘としていた者たちなのである。,(クルアーン80:40-42) 3-至高のアッラーはこう仰られました:-その日(彼らの)顔は沈鬱である。(その日彼らは自分たちに)大きな災難が降りかかることを確信するのだ。,(クルアーン75:24-25) 4-至高のアッラーはこう仰られました:-その日(彼らの)顔は恐怖と屈辱でこわばっている。苦々しい懲罰を受け、疲労困憊している。彼らは灼熱の地獄へと入るのだ。,(クルアーン88:2-4) 5-至高のアッラーはこう仰られました:-炎が彼らの顔を焼き、彼らはそこで苦悶する。,(クルアーン23:104) ● 地獄の門の数: 至高のアッラーは仰られました:-そして地獄の業火こそは彼ら全員の約束の場所である。そこには7つの門があり、その各々から既に定められた数の定められた者たちが入る。,(クルアーン15:43-44) ● 地獄の諸門はその民を中に閉じ込めて閉まっている: 至高のアッラーは仰られました:-(地獄は)彼らを閉じ込めて塞がっている。伸びた鉄の針々によって(門が塞がれているのだ)。,(クルアーン104:8-9) ● 審判の日、審判を待つ台地にまで地獄の業火が及ぶこと: 1-至高のアッラーはこう仰られました:-そして地獄の業火は、(真理から)迷い去った者たちに向かって立ち上る。,(クルアーン26:91) 2-至高のアッラーはこう仰られました:-いや、決してそのようにあってはならない。大地が揺り動かされ。ぶつかり合って粉々になるとき。あなたの主は天使を隊列に組ませつつご来臨なされる。そしてその日、地獄の業火が現れる。人々はその日(現世において怠慢だったことや、自らの犯した罪々を)後悔するのだが、一体その後に及んでは後悔の念が何を益しようか?,(クルアーン89:21-23) 3-アブドッラー・ブン・マスウード(彼にアッラーのご満悦あれ)は言いました:「アッラーの使徒(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)は言いました:“その日地獄は、70000ものくびきと共に出現し、各くびきは70000もの天使によって引っ張られている。”」(ムスリムの伝承[5]) ● 地獄の出現と、スィラート(地獄の架け橋)を最初に渡る者: 1-至高のアッラーはこう仰られました:-そしてあなた方は皆地獄(の架け橋)にやって来る。それはあなたの主が必ずご遂行されることなのである。それからわれら(アッラーのこと)は(わが怒りと懲罰を招くような行いから)自らを防いでいた者たちを救い出し、不正者たちをそこに取り残したまま放っておくのだ。,(クルアーン19:71-72) 2-アブー・フライラ(彼にアッラーのご満悦あれ)によると、人々は言いました:「“アッラーの使徒よ、私たちは審判の日、私たちの主にまみえるのでしょうか?”・・・そしてこの伝承の中に次のような箇所があります‐(アッラーの使徒は)言いました:“・・・それからスィラート(地獄の架け橋)[6]が地獄の業火の真ん中にかけられる。そして私と私の民が、最初にそこを渡る者たちとなるのだ。”」(アル=ブハーリーとムスリムの伝承[7]) ● 地獄の底: 1-アブー・フライラ(彼にアッラーのご満悦あれ)は言いました:「私たちがアッラーの使徒(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)と共にある時、彼は何か落ちる音を聞きました。そして預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)は言いました:“あなた方はこれが何か知っているか?”私たちは答えました。:“アッラーとその使徒がよくご存知です。”すると(預言者は)言いました:“これは地獄の業火に70年前に投げ入れられた、1つの岩石(の音)である。それは転がり続け、今(地獄の)底に到達したのだ。”」(ムスリムの伝承[8]) 2-サムラ・ブン・ジュンドゥブ(彼にアッラーのご満悦あれ)は、預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)がこう言うのを聞きました:「(地獄の民の)ある者は業火にくるぶしまで浸かり、ある者は腰の辺りまで浸かり、またある者は首の辺りまで浸かっている。」(ムスリムの伝承[9]) ● 地獄の創造の偉大さ: 1-アブー・フライラ(彼にアッラーのご満悦あれ)は言いました:「アッラーの使徒(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)は言いました:“不信仰者の臼歯、あるいは犬歯は、ウフド山ほども巨大である。またその皮膚の熱さは3晩の(旅程の)距離ほどもある[10]。”」(ムスリムの伝承[11]) 2-アブー・フライラ(彼にアッラーのご満悦あれ)によると、アッラーの使徒(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)は言いました:「地獄における不信仰者の両肩の間の幅は、俊足の騎手が3日かけて移動する距離ほどもある。」(アル=ブハーリーとムスリムの伝承[12]) 3-アブー・フライラ(彼にアッラーのご満悦あれ)によれば、預言者(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)は言いました:「審判の日、不信仰者の臼歯はウフド山ほどにも(巨大に)なり、その皮膚の厚さは70腕尺ほどにもなる。また前腕はアル=バイダーゥ山ほどにも(巨大に)なり、その腿はワリカーン山ほどにも(巨大に)なる。そして彼の地獄での居場所は、私のいるここ(マディーナ)からアッ=ラバダほどの広さがある[13]。」(アフマドとアル=ハーキムの伝承[14]) ● 地獄の炎の強さ: 1-至高のアッラーはこう仰られました:-そして審判の日、われら(アッラーのこと)は彼ら(不信仰者たち)を逆様に、盲目で聾唖の状態で召集する。彼らの行き着く先は地獄の業火であり、それ(炎)は小康してはわれらが更にまた盛り返すのだ。それこそは、彼らがわれらのみしるしを信じなかったことに対する彼らの報いなのである。,(クルアーン17:97-98) 2-アブー・フライラ(彼にアッラーのご満悦あれ)によると、預言者(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)は言いました:「“あなた方アーダムの子(つまり人類)が(現世で)使用しているこの炎は、地獄の業火の70分の1の熱さに相当するに過ぎないのである。”(教友たちは)言いました:“アッラーの使徒よ、これだけで十分(な熱さ)です。”(預言者は)言いました:“地獄の炎は(現世の)それよりも更に69部分だけ強力なのであるが、その各々の部分の熱さは(現世での)それと同様の熱さなのである。”」(アル=ブハーリーとムスリムの伝承[15]) 3-アブー・フライラ(彼にアッラーのご満悦あれ)によれば、アッラーの使徒(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)は言いました:「地獄が困って、こう主に訴えた:“主よ、私の一部が他の部分を(燃やして)食べてしまいます。”すると(アッラーは地獄に)2つの属性をお許しになられた。(それはつまり)冬の属性と夏の属性である。ゆえにあなた方はそこにおいてこの上ない暑さと、この上ない寒さを見出すのである。」(アル=ブハーリーとムスリムの伝承[16]) ● 地獄の燃料: 1-至高のアッラーは仰られました:-信仰する者たちよ、あなた方自身とあなた方の家族を地獄の業火(へと招くような事柄)から守るのだ。その燃料は人間と石であり、その上には厳しく荒々しい天使たちがいる。彼らはアッラーが命じられたことに逆らうこともなく、そのご命令を遂行するだけなのである。,(クルアーン66:6) 2-至高のアッラーは仰られました:-ゆえにその燃料が人間と石である地獄の炎(へと招くような事柄)から身を守るのだ。それは不信仰者たちのために準備されている。,(クルアーン2:24) 3-至高のアッラーは仰られました:-あなた方と、あなた方がアッラーを差し置いて拝していたものは、地獄の業火の燃料となるのだ。あなた方はそこに入ることになろう。,(クルアーン21:98) ● 地獄の最下層: 地獄は互いに重なり合う階層であり、偽信者はそのひどい不信仰性と信仰者たちへの害悪ゆえに、その最下層に入れられます。至高のアッラーは仰られました:-実に偽信者たちは地獄の業火の最下層にある。そしてあなたは彼らに対する、いかなる援助者も見出さないであろう。,(クルアーン4:145) ● 地獄の業火の影: 1-至高のアッラーはこう仰られました:-そして左側の徒。左側の徒とは何であるか?(彼らは)熱風と煮えたぎる熱湯の中にある。(そしてそこから立ち上る)黒煙の蔭に。,(クルアーン56:41-43) 2-至高のアッラーはこう仰られました:-彼らの上方にも下方にも、幾重にも重なる炎がある。これこそアッラーがそれでもって、そのしもべたちを警告するもの。しもべたちよ、ゆえにわれ(の怒りとこれらの懲罰を招くような事柄)から身を慎むのだ。,(クルアーン39:16) 3-至高のアッラーはこう仰られました:-不信仰者たちよ、(地獄の炎から)立ち上り、3本に分岐する煙のもとへと行くのだ。そこには(暑さから身を守る)陰もなく、炎から身を守るすべもない。,(クルアーン77:30-31) ● 地獄の番人: 1-至高のアッラーはこう仰られました:-われ(アッラーのこと)は彼(不信仰者)を灼熱の大火に放り込もう。そして灼熱の大火とは何か?(それは)彼らを生かしたままにもしておかなければ、一思いに殺してもくれない。(それは)人類を(様々な懲罰によって見るも無残な形に)変えてしまう。その上には19の天使がいる。そしてわれら(アッラーのこと)は地獄の管理役を天使としたが、われらは(19という天使の)数を信仰しない者たちへの試練としたのである[17]。,(クルアーン74:26-31) 2-また地獄の番人にはマーリクという天使もいます。崇高なるアッラーは仰られました:-(地獄の民はこう)呼びかける:「マーリクよ、あなたの主に頼んで一思いに私たちを殺して(楽にして)しまってくれ。」(マーリク)は言う:「いや。あなた方はそこに留まるのだ。」,(クルアーン43:77) ● 地獄の一団: アブー・サイード・アル=フドゥリー(彼にアッラーのご満悦あれ)によれば預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)は言いました:「至高のアッラーはこう仰られた:“アーダム(アダム)よ。するとアーダムは答えた:“はい、只今。あなたにお仕え申し上げます。そして全ての善はあなたの御手に委ねられています。”すると(アッラーは)仰る:“地獄の一団を送るのだ。”(アーダムは)言った:“地獄の一団とは何ですか?”すると(アッラーは)仰る:“1000人の内から999人を(地獄の民として)送るのだ。”この時子供たちは(余りの恐怖のため)白髪となり、-そして子を孕んでいる女たちは(余りの恐怖のため)流産し、あなたの目に人々は酔いどれのように映るであろう。しかし彼らは酔っ払っているわけではなく、アッラーの懲罰が余りに激しい故なのである。,(クルアーン22:2)” (教友たちは)言いました:“アッラーの使徒よ、私たちは(その1000人の内から地獄を免れる)1人になれるのでしょうか?”(すると預言者は)言いました:“喜ぶのだ。あなた方の内の者がその1人となり、ヤアジュージュとマアジュージュ[18]の民から1000人(の者たちが地獄行き)となるのだから。”」(アル=ブハーリーとムスリムの伝承[19]) ● 地獄の民はいかに地獄に入るか: 1-至高のアッラーはこう仰られました:-そして不信仰者たちは一団となって地獄へと導かれる。そしてそこに到着するとその門々が開かれ、その番人は彼らにこう言う:「一体あなた方の内の者から、あなた方に主のみしるしを読み聞かせ、この日の到来を警告する使徒たちは遣わされなかったのか?」すると(彼らは)言う:「確かに来ました。」しかし(この日)不信仰者たちに対しての懲罰は既に確定したのである。(彼らには)こう言われる:「地獄の門々から入るのだ。あなた方はそこに永遠に留まる。(真理から)倣岸であった者たちの住処の、何と忌まわしいことであろうか?」,(クルアーン39:71-72) 2-至高のアッラーはこう仰られました:-そしてわれら(アッラーのこと)は審判の日を嘘であるとする者に、地獄の烈火を用意した。それは(遠くから)彼らの視界に入り、彼らは(炎が)いきり立つ爆音と奥底から噴出してくるような轟音を聞く。そしてその中の窮屈な場所にがんじがらめにして投げ入れられ、彼らはそこでいっそのこと破滅してしまうよう嘆願する。(そこで天使たちは言う:)「あなた方は今日一度きりの破滅を嘆願するのではない。それを何度も嘆願することになるのだ。」,(クルアーン25:11-14) 3-至高のアッラーはこう仰られました:-その日彼らは地獄の業火に、無理矢理押し入れられる。(そしてこう言われる:)「これこそがあなた方が嘘としていた地獄なのである。」,(クルアーン52:13-14) 4-至高のアッラーはこう仰られました:-そしてあなた方は罪深い者たちがその日、(鎖や枷で)がんじがらめにされているのを見るであろう。タールの衣服をまとわされ、彼らの顔を炎が覆う。,(クルアーン14:49-50) 5-アブー・フライラ(彼にアッラーのご満悦あれ)は言いました:「アッラーの使徒(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)は言いました:“審判の日、地獄の業火から首が飛び出す。それは視覚を備えた2つの眼と、聴覚を備えた2つの耳と、喋ることの出来る1本の舌を備えており、こう言う:「私は3種類の者たちに対し(その懲罰を)委任された:(それらはつまり)頑迷な暴君、アッラーと共に何かを並べて崇めていた者、そして生き物を(写生や彫刻などでもって)模写していた者のことである。」”」(アフマドとアッ=ティルミズィーの伝承[20]) ● 最初に地獄で罰される者: アブー・フライラ(彼にアッラーのご満悦あれ)は言いました:「私はアッラーの使徒(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)がこう言うのを聞きました:“審判の日、最初に裁かれるのは殉教者である。彼は主の御許に連れて来られると、(現世における)アッラーの恩恵について話して聞かされ、それを認める。(アッラーは)仰る:“(あなたに授けてやった恩恵でもって)あなたは何を成したのか?”(彼は答えて)言う:“私はあなたゆえに戦い、そして殉教しました。”(するとアッラーは)仰る:“嘘をつけ。あなたは勇敢な者と言われたいがために戦い、そして実際にそう言われたのだ。”すると彼は命じられて逆様の状態で引っ張られて行き、地獄の業火へと放り込まれる。 そして学識を身につけ、またそれを教え、かつクルアーンを(美しく)読んでいた者も(審判の日に最初に裁かれる)。彼は主の御許に連れて来られると、(現世における)アッラーの恩恵について話して聞かされ、それを認める。(アッラーは)仰る:“(あなたに授けてやった恩恵でもって)あなたは何を成したのか?”(彼は答えて)言う:“私は学識を身につけ、それを教授しました。そしてあなたゆえにクルアーンを読んでいたのです。”すると(アッラーは)仰る:“嘘をつけ。あなたは学者と言われたいがために学び、「クルアーン朗誦家」と呼ばれたいがためにクルアーンを読んでいたのだ。そして実際にそう言われたのである。”すると彼は命じられて逆様の状態で引っ張られて行き、地獄の業火へと放り込まれる。 そしてアッラーによって豊かな糧を与えられ、様々な財を授けられた者も(審判の日に最初に裁かれる)。彼は主の御許に連れて来られると、(現世における)アッラーの恩恵について話して聞かされ、それを認める。(アッラーは)仰る:“(あなたに授けてやった恩恵でもって)あなたは何を成したのか?”(彼は答えて)言う:“私はあなたが施しをお望みになることにおいて、あなたゆえに施さなかったことはありません。”(するとアッラーは)仰る:“嘘をつけ。あなたは気前のいい者と言われたいがためにそうしたのであり、そして実際にそう言われたのだ。”すると彼は命じられて逆様の状態で引っ張られて行き、地獄の業火へと放り込まれる。”」(ムスリムの伝承[21]